お知らせ

2005.01.29

海外林業人材育成研修

東京木工所は、開発途上地域における森林造成・保全に関する知識・技術の習得に積極的に取り組んでおります。

東京木工所では、財団法人国際緑化推進センター主催の「平成17年度 海外林業人材育成研修」に参加いたしました。

日程

月日 研修内容 宿泊
1/19
(木)
16:00~
集合・チェックイン(後楽園会館)
16:30~
オリエンテーション(国際緑化推進センター研修室)
後楽園会館
東京都文京区後楽1-7-22
Tel. 03-3815-8171
Fax. 03-3815-8249
1/20
(金)
10:00~10:15
開講式
10:30~11:15
特別講義(塚本理事長)
13:00~14:30
講義1.「熱帯の造林技術」(森徳典氏)
15:00~16:30
講義2.「乾燥地域の水と土壌管理」(大角泰夫氏)
17:30~
懇親会
1/21
(土)
09:00~11:00
講義3.「社会林業」(加藤隆氏)
15:00~17:00
チャーターバスにて空港へ移動
19:00~01:30
SQ011 成田 → シンガポール着(1/22)
シンガポール
1/22
(日)
05:30~
ホテル発
07:55~10:30
MI122 シンガポール → マタラム → ホテルへ
11:30~
ホテルチェックイン、昼食、周辺散策
16:00~18:00
ミーティング:研修の進め方について
Hotel Graha Ayu
Jl. Ismail, Marzuki,
Mataram, Lombok
Tel. +62-370-635697
Fax. +62-370-626291
1/23
(月)
09:00~10:00
オープニングセレモニー
10:00~11:00
オリエンテーション(ロンボク島での生活・文化などの紹介)
11:00~12:30
昼食懇親会(現地側関係者と)
13:00~14:30
特別講義「AR-CDMのあらまし」(大角泰夫氏)
15:00~16:30
研修生による研究:「住民参加による森林造成事業」についての考察 → 研究課題決定・研究グループ作り・準備
1/24
(火)
08:00~11:30
講義:「インドネシアの森林・林業」Mr.Baderun Zainal(NTB Kehutanan) → 参加者のリフレクション Q&A
13:00~16:30
講義:「ロンボクにおけるコミュニティフォレストリー」Mrs.Hartina & Dr.Tejowulan(Mataram Univ.)
参加者のリフレクション Q&A
1/25
(水)
08:00~11:30
講義:「ロンボクにおけるコミュニティフォレストリーの展開」Mr.Andi & Mr.Baderun Zainal(NTB Kehutanan) → 参加者のリフレクション Q&A
13:00~16:30
フィールド:「ロンボクのバイオダイバーシティー・土地利用」Dr.Tejowulan(Mataram Univ.)
18:00~
研修ミッド・ポイント リフレクション
1/26
(木)
08:00~11:30
フィールド:「レンビタン村でのコミュニティスタディー」+ JIFPRO プロジェクト現地の見学 + JIFPRO プロジェクト参加者とのミーティング Mr.Abdullah Usman(Mataram Univ.)+ Mr.Ginanjar
13:00~17:00
フィールド:「クルビアン村での荒廃地緑化活動」+ JIFPRO SS・CDM植林実証調査事業地見学 + 荒廃地での植林体験 大角泰夫氏 + Mr.Abdullah Usman(Mataram Univ.)
1/27
(金)
07:30~15:00
フィールド:「スカローで展開された住民参加による植林事業」+ JIFPRO プロジェクトとその他(OECF、インドネシア地方政府による)事業の比較 Dr.Tejowulan(Mataram Univ.)
16:00~
研修生発表準備(グループ)
1/28
(土)
07:30~12:00
フィールド:「マタラム大学研究林」+「沈香生産のためのガハルー育成」見学
13:00~15:00
研修生発表最終準備
15:00~18:00
発表会「住民参加による森林造成事業」についての考察
18:00~18:30
研修終了式:「研修終了証書授与式」
19:30~
現地関係者とのさよならパーティー
1/29
(日)
11:10~13:40
MI121 マタラム発 → シンガポールへ、シンガポールにて研修エヴァルエーション
23:40~07:50
SQ998 シンガポール → 成田へ(1/30)、解散

レポート1:平成17年度 海外林業人材育成研修報告書

クルビアン村荒廃地緑化活動

植林の為の苗選び

植林の為の苗選び

年間降水量1000mm程度のインドネシア・ロンボク島では、苗木のサイズは樹高約50cm程度で根本径が0.8cm程度としている。
現地住民はこの場所から、苗を数十本背負って300mほど登った場所に植林をする作業を繰り返す。


植林作業

植林作業

あらかじめ決められている場所に杭が打たれている。その杭の真下に穴を掘り苗を植える。
穴の大きさは決められており、縦横30cm・深さ40cm。一番下に草を敷き、苗をのせ、土をかぶせてさらに上から草をかぶせて一つの苗が植わる。


植林地風景

植林地風景

この辺り一体がこのような風景になっていて、夏の時期は乾季のためカラカラ、冬は雨季になり土が粘土質というあまり条件は良くないという。
海と反対側の山には、乾季に水分が不足してしまうので、給水パイプが通っている。中腹にはその水を貯めておく池の様なものがある。


海外林業人材育成研修に参加して

今回の研修参加したことによって、今まで知り得なかったことが勉強できたと思います。
第一にインドネシアの森林は予想以上に減少していることが印象的でした。
1990年代前半に熱帯アジアだけで、2000万haを越す植林プログラムの対象面積があり、意図に反して成功例より失敗例の方が圧倒的に多いということも自分なりにショックをうけました。経験があり資金が豊富でも、あくまで自然を相手にしていることなので、確実に成功するとは限らないのが現状です。事業を実行(支援)する側が住民のニーズがどこにあるのかを的確に把握していなかったり、活動を妨げるような社会的要因に対する対応策が不十分であったりで、住民の自発的な参加が得られ難いこともあって、植林活動の失敗につながっていると思います。
現地住民の考えと、日本やその他の支援国の考え方がまだ微妙に違っていることが今後改善されなければ、この先自然環境は破壊され続けること実感しました。

今回参加したメンバーそれぞれ違う組織の中にいますが、考えはほぼ同じでした。
森林の保護、保護するに当たって何が必要なのかなどを的確に把握することが、目的の中にありました。
その中に自分が入って話をすると、全く逆の立場なのであまり興味を示してもらえないかと思いましたが、逆に消費者の考え方を知りたい様子でした。

当社では既に「エコプライ」という再生ボードの普及によって、出来る限り南洋材の使用を抑制するために動きはじめています。今後この経験を販売に繋げていけるように努力していきたいと思います。

レポート2:クルビアン村緑化活動の経過(2006年8月)

クルビアン村荒廃地緑化活動

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おかげさまで100周年

株式会社 東京木工所
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電話番号
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